精進落としとは?しなきゃダメですか?
精進落としとは、忌中明けの食事として振舞われ、本来は会葬者や僧侶を労う目的で食事を用意しておりました。元来、遺族は四十九日までの間、肉や魚ではない精進料理のみを食べ、四十九日の忌中が明けた際に、久しぶりのごちそうとして肉や魚を食べたことから「精進落とし」と呼ぶようになったそうです。
現在では、四十九日に親族等が遠方から集まる負担を軽減するため、火葬が終わったら精進落としとしてお食事の席を設けるケースが多くなりました。さらに、コロナ禍で、長時間の会食を避けるため、火葬中に精進落としを召し上がっていただく事が一般的となりました。
また、火葬中のお食事としては、約1時間のお召上がり時間となるため、最近は、収骨後、火葬場から帰る際に、お持ち帰り膳をお配りする当家もいらっしゃいます。 精進落としは、あくまでも日本古来の葬儀信仰に則った儀礼のひとつでもありますが、何より、お葬式という行事は、当家もご親族も心身ともに大変疲労が生じるものです。せめて、お食事だけでも美味しくゆっくり召し上がって頂きたい・・・そんな当家の計らいの一つとして、できることならご用意したほうが良いかと感じます。
- 2022年06月28日